退職祝いのマナー

ビジネスマン

定年や転職により職場を去るときの贈り物

長年同じ職場で働いてきた上司や同僚が定年を迎えたことで職場を去る場合「退職祝い」として有志でお金を出し合ってギフトを購入することがよくあります。

定年退職だけでなく転職の場合も、職場内での関係が良いままの円満退職ということであれば同じようにお祝いのギフトを受け取ることもあるでしょう。

退職祝いとしてギフトを贈る場合、これからの生活に役立つだろう品物を選ぶのが一般的です。
定年を迎える人はかなり年齢も高く、贈る他の同僚は概ね年下ということになりますので年上に対しての敬意を示すという意味で少し値段のはるものを選ぶということもポイントになってきます。

定年以外にも家庭の事情によって退職をする若い人もいますので、その場合はそれぞれの事情に応じた品物を選んであげるとよいでしょう。

具体的には結婚や出産のために退職をするという場合は、家庭で役立つちょっとした家電製品やすこし豪華なブランケットやマットといったものが代表的です。

みんなでお金を出し合った場合には、お金を実際に出した人全員にその様子がわかるように送別会などの席で渡すのがよい方法となります。

退職をする時には花束で送り出すことも多いですので、花と一緒にギフトも渡すようにするとスマートな流れと演出になります。

家電製品などかさばるものは直接渡すのではなく直送をしてもよいですが、その場合はきちんとどういった方法で相手に引き渡しをするかといったことを送別会の席で報告するようにしましょう。

退職者へのマナーとして送ってはいけないものも

退職をする人に対して贈る品物は特に大きなタブーなどはないのですが、一応の礼儀として避けておいた方がよいものもあります。

まず定年など年上の人が退職する場合には、「下着」や「スリッパ」などの履物はできるだけ避けるようにしましょう。

プレゼントとしての「下着」は、裏の意味として生活が苦しいということを示すのでこれから仕事をやめて生活をしていく相手に対して不安を与えてしまうことになります。

もう一つの履物ですが、これは年下が年上に対して贈る場合「踏みつけにする」という意味を示してしまうことになります。

これから辞める相手に対し、「あなたを踏みつけて上に行きます」といったメッセージになるのでこちらも退職者へのプレゼントとしては不適当です。

また退職は第二の人生の始まりを意味していますので、結婚式同様「死」や「苦」を連想させる品物はタブーです。
具体的には「クシ」や「ハンカチ(手切れを意味する)」といったようなものです。

使い道を選べるので気を使って現金をそのまま渡すこともありますが、これは年下から贈る場合は失礼な意味になってしまいます。